アガリクスとは、ハラタケ科に属しているキノコの総称です。
特別な気候条件の下でしか育たないキノコであるため、最近まで人工栽培は難しいとされていました。しかし現在では、栽培技術が向上。世界で広く、人工栽培されるようになっています。
アガリクスが注目されるきっかけにもなった、β-グルカンという含有成分。免疫力を高める効果があるとされ、近年では癌の代替医療成分としての研究が進んでいます。
アガリクスの効果については、様々な研究論文が存在します。
代表的なものは以下の通りです。
「がんの補完代替医療ガイドブック(日本補完代替医療学会誌)」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcam/3/1/3_1_23/_pdf
厚生労働省による「がん研究助成金」の一環として、様々な食品成分による癌の代替療法研究の論文。がんの原因の一つに免疫力の低下が挙げられます。免疫力が下がることで、がん細胞を減らすことができずにがん細胞が増殖してしまうのです。
マウスで実験を行ったところ、アガリクスに含まれるβ-グルカンは、がん細胞が増えるのを抑制することがわかっています。他にもがんの消失といった結果が確認されており、代替医療に利用できる食品として注目されています。
さらに、抗がん剤とアガリクスを併用することによって、抗がん剤の副作用を軽くする効果があり、副作用に悩む人たちには非常に有効な食品だと言えます。
「アガリクス健康法(日本未病システム学会雑誌)」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/mibyou1998/9/2/9_2_218/_pdf
抗癌効果に関する考察論文ですが、アガリクスの薬効・治験例として「動脈硬化の改善」も紹介。動脈硬化は、高脂血症で血中のコレステロール値が上昇することで血管が詰まりやすくなり、固くなってしまう現象。
動脈硬化が起こってしまうと、他の疾患にも悪影響を及ぼします。アガリクスの成分には、脂肪酸とコレステロールの結合を防ぐことで、コレステロール化合物の吸収や排出を促進する効果が期待できます。
これにより、血中コレステロール値を正常に戻すわけです。血中コレステロール値が正常に戻ると、血栓ができにくくなるので、動脈硬化や高脂血症にも効果があると言われています。
「高血圧自然発症ラットにおける γ-アミノ酪酸蓄積アガリクス茸の血圧降下作用(Nippon Shokuhin Kagaku Kogaku Kaishi)」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nskkk1995/49/3/49_3_166/_pdf
アガリクスに含まれるアミノ酸の一種「γ-アミノ酪酸(GABA)」を高血圧のラットに投与して飼育した研究論文。アガリクスには、GABAという成分が含まれています。GABAには、血管や神経の状態を改善し、赤血球の働きを整える作用があると実験結果から確認されています。
ラット実験のように、アガリクスを摂取し続けると、結果として血管や神経の好転から血流が改善され、高血圧の原因を除去することになるので、高血圧の改善や予防に効果的です。高血圧は生活習慣病の一つであり、現代人に最も多い病気。放置すると、動脈硬化や脳内出血などの疾患を引き起こすので早めの対策をしておくのが重要です。
「ストレプトソトシン誘発糖尿病ラットおよび高コレステロール血症ラットに及ぼす各種オリゴ糖とAgaricusBlazeiMurill粉末試料の影響」
http://ci.nii.ac.jp/els/110007367281.pdf?id=ART0009227144&type=pdf&lang=jp&host=cinii&order_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1449125766&cp=
アガリクス、ラクチュロース、フラクドオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖の各成分を投与したラット群による、血中成分値の変化の比較実験。アガリクスが含有する「β-グルカン」などの多糖類やRNA複合体、多糖タンパク複合体といった活性物質などの成分には、血糖を下げる効果があることがわかっています。
しかも、副作用もないため糖尿病や肥満の改善にも利用しやすく、
さらに他の生活習慣病にも効果が期待できます。副作用がないことでいろいろなことに流用できるのが強みですね。
また、血糖を下げる効果だけでなく、アレルギーや月経不順、更年期障害などの病気にも効果があると言われています。
アガリクスを摂取するうえで、気になるのはその安全性。
原料や製造・保存法、流通方法などが確認できるものは、問題なく安全に摂取できます。
なお、アガリクスには多くの菌種が存在し、中でも「KA21」と「岩出101株」は、品質が高いことで知られています。その有効性・安全性ゆえ、東大、慶応大、東京薬科大など、多くの研究機関で使用されている菌種は「KA21」になります。
アガリクスの効果は人間のみならず、動物にも期待される効能は同じです。
現在、犬の死因のトップと言われている癌。予防や進行を遅らせる目的で、人間と同様にペットにアガリクスを与えても良いでしょう。もちろん、その他の健康効果にも期待ができます。
犬を代表例として挙げましたが、猫やハムスター、フェレット、ウサギなど、基本的にどんなペットであっても、アガリクスは問題なく与えられます。
過去に、某企業のアガリクス製品に安全性問題が発覚し、自主回収騒ぎに発展しました。今もなお副作用が問題視されるのも、その風評被害が原因となっています。
日薬理誌による見解も、
「単一物質である一般医薬品とは異なり、食品は産地や加工方法によって大きく左右される」
としています。また、
「その後厚生労働省によって行われた詳細な安全性試験の結果、主要大手2 社のアガリクス製品は逆に安全だと証明されることになった。」
とあります。このことからも、信頼できる会社のアガリクスであれば、副作用の危険性はないと言い切れるでしょう。
「サプリメントの臨床医学への応用」(日薬理誌)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/fpj/131/4/131_4_252/_pdf
アガリクスは健康薬品のため、重大な副作用はないのですが、いくつかの症状を紹介します。
胃腸の調子が悪い
アガリクスは食物繊維を多く含んでいるため、胃腸の弱い人は下痢や胃腸の調子の悪さを感じることがあるようです。飲み続けるうちに平気になるようですが、不安なら少量の摂取から始めてみましょう。
血圧が下がる
キノコには高い血圧を正常値に引き下げる効果があります。とはいえ、正常値やそれ以下の血圧では下がることはないので安心です。
アレルギー
アガリクスはキノコなので、キノコアレルギーの人はじんましんやかゆみ、湿疹などが見られることも。食物アレルギーは症状が重くなる場合もあるので、食べるのは控えましょう。
アガリクスには、現在200種類以上もの菌種が確認されています。高い効果が期待されるものもあれば、そうではないアガリクスも流通している現状があるようです。
そこで注目すべきは「産地」「栽培方法」「菌種」の3つ。栄養価の高い肥沃な土壌で育った「ブラジル産」、ハウス栽培ではない「自然露地栽培」、そして、効果と安全性が最も高い菌種「KA21」。この3点をチェックです。
市販されているアガリクスは様々なタイプに加工され、摂取方法も異なります。
粉末タイプや錠剤タイプは、水やお湯と一緒に飲みましょう。においが気になる場合は、味の濃い飲み物と一緒に飲むのも可。液体タイプは、そのまま飲んでください。
大きさや形状によっては、飲みにくい場合もあります。素材を乾燥させたままのタイプのものは、常温の水で抽出して飲むのが一般的です。
癌で闘病中の人のおよそ半数の人が、治療にプラスして、 健康食品や鍼灸、マッサージなどの補完代替医療を行っています。
さまざまな代替医療がありますが、6割以上の人が選んでいるのがアガリクス。
アガリクスは、癌への効果で知られている健康食品です。
癌は、免疫力の低下によって引き起こされるといわれています。人間の体では、毎日数千個の癌細胞がつくられていますが、私たちの体に備わっている免疫細胞によって攻撃・排出されるため、癌は表面化しません。
けれども、免疫力が低下して、免疫細胞の働きが弱くなると、癌細胞を攻撃することができず、癌が発症してしまうのです。
アガリクスには、免疫細胞の働きを活発にし、免疫力を高める作用があります。免疫細胞がしっかり働くことによって、癌細胞を攻撃することができ、癌の抑制につながるのです。
またアガリクスには、抗がん剤の副作用を抑える働きがあります。アガリクスと抗がん剤を併用することで、抗がん剤の効果が高まったという試験結果も出ています。
癌への効果も高いことで知られているアガリクスですが、さまざまなアガリクス製品があります。
ものによっては、添加物などがたくさん混ざっていて、十分な効果が得られない場合も。
アガリクスを選ぶときには、
しっかり効果が得られる、「本物の」アガリクスを選ぶことが大切です。
※このサイトに掲載している情報は、個人がまとめたものです。病気の治癒や症状の緩和を保証するものではありません。